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バランス・ウォッシャー(レイカ)でよみがえる二人の巨匠 [オーディオ]

オイストラフとスターンというヴァイオリンの二大巨匠。各々にファンも多いのではないでしょうか。
オイストラフが戦後久々に西側に登場。その二人が共演した貴重な録音です。
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米国コロンビアの録音ですが、モノーラルであることやレーベルの版権なども絡むのか再版がされないまま。CDでは見あたりません。そのオリジナルプレスです。
ふたりともロシア生まれのユダヤ系ですが、スターンは1歳のときにサンフランシスコに家族が移住したのでアメリカ出身といってよい。スターンは51年のエリザベス国際コンクールに優勝。その時の審査員のひとりがオイストラフ。こうして出会ったふたりが、オイストラフの55年のセンセーショナルな米国デビューツアーの際、セッション録音を組んだというものです。
二人の巨匠が同時に浮かび上がって来た瞬間は感動でした。
太くて深々としたオイストラフ、輝くように躍動するスターン。録音はモノーラルで音像は分離しないのにその鮮やかな音色の対比から二人の姿がくっきりと見えるのです。しかも、オーマンディが率いるフィラデルフィアサウンドの美麗な弦楽アンサンブルの音。
実はこのLP、かつてはあまりよい音とは思っていませんでした。
この2年でかなり大きな改造をした現システムで久々に聴いてみて驚嘆。
もちろん音の古さはいかんともしがたいのですが、ソロの音色が実にフレッシュで鮮やか。二人の弦の音色の違いも明瞭に峻別でき、しかも、それぞれに豊かなのです。ヴァイオリン出身のオーマンディが磨き上げたフィラデルフィアサウンドは弦セクションにこそ美点があるということですが、今回、あらためて再認識できました。
最近、LPの洗浄液「バランス・ウォッシャー」というものを入手。これで磨いたらさぞや音がよくなるのではと試してみました。古いレコードになるとさすがに針音は完全にぬぐい切れないのですが画期的に改善。音がスムーズになるようで特に高音域はくっきりと華麗さを増します。これでうれしくなって、せっせと磨いては古いLPを聴き直すという毎日になりました。
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一回聴くたびに最低3枚を磨くことを自らに課しています。
この洗浄液メーカーによれば、磁気テープのマスターは劣化していく。それをさらにダビングを重ねたものをリマスターしたCDはオリジナルの音質よりはるかに劣る。しかもCDはレーザー光で金属膜が劣化しいずれ寿命が来る。LPはその点、適切な保守をこころがければ針を何回通そうと盤面の音溝は劣化しないそうです。
ヴィヴァルディ:二つのヴァイオリンのための協奏曲 イ短調
バッハ:ヴァイオリン協奏曲第一番 イ短調 (アイザック・スターン)
バッハ:ヴァイオリン協奏曲第二番 ニ長調 (ダヴィッド・オイストラフ)
ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団

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