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音切れと音質 (スイッチングハブ その2) [オーディオ]

新年早々の失敗の連続。

いまだに尾を引いているのがスイッチングハブです。

問題なのは《音切れ》です。

CDリッピングやハイレゾでは問題なく完璧なのですが、DSD256(11.2MHz)になるとどうしても不安定さが顔をのぞかせて時折起こる《音切れ》がどうしても解消できません。

改悪になってしまった電磁波吸収シートを剥がし、コネクタの銅箔テープ、レセプタ樹脂ケースのfo.Qと、接点の振動対策でかなりよくなりました。それで納得してしばらく聴いていましたが、どうしても《音切れ》が完全解消できません。

そこで…

またまた懲りずに、もしや?という思いで、再び、ハブの金属筐体内面に銅箔を貼り増ししました。貼り増し以前にはフタ部に貼った銅箔はそのままに残っていたのです。そこで、逆に筐体本体の底部内面とレセプタ周囲にも貼り増ししました。これで全面銅箔となります。

さっそく聴いてみると…

かえって《音切れ》が増えてしまいました。

こりゃあダメだと、すぐに貼ったばかりの銅箔をすべてバリバリと泣きながら剥がしました。それまで貼ったままにしていた底部の銅箔も一緒にすべて剥がしました。これで聴き直すと何と《音切れ》がほとんど無くなってしまいました。

これには拍子抜けというより、ショック。今までの仮説を覆せざるを得ません。

ところが、これでしばらく聴いていると、どうも以前の方が音がよかったような気がしてきました。もとのすっぴんに戻り、振動対策強化のおかげで《音切れ》は格段に減ったのですが、音がかさかさと乾燥した感覚があって、ピアノの低域の響きもつまった感じがして伸びが不足気味。

そこで、再び、電磁波吸収シートを取り出して、今度は単純にハブ筐体の上にポンと置いてみました。

やっぱり…

こちらのほうが音が良い。

でも、《音切れ》は増えてしまいます。そこで、思いついたのが、これ…

IMG_5566_1.JPG

やはり引き出しの肥やしと化していたアクセサリーです。今ではCDPの電源ケーブルにしか残っていません。こちらのほうが、電磁波吸収シートよりも吸収周波数帯域のバランスがよくて効きがマイルドです。これを同じように筐体の上に被せてみました。

案の定、こちらのほうが好感度が高い。けれども《音切れ》は解消できません。

そこで、次にこれをハブの下に敷いてみました。かなり長時間、《音切れ》なしで聴くことができるようになりました。

またまた思いついて、このブツのアース線を筐体シャシーアースに落としてみました。ここはサテライトアースに直結しています。すると音がさらに静かになりました。《音切れ》には影響しません。

どうも、電磁波吸収材をハブの上部に置くのが良くないようです。電磁波に上下があるはずはないのですが、どうもそのようです。あるいは、基板の表裏ということかもしれません。デバイス側で電磁波吸収をすると《音切れ》が増えてしまいます。

ここで、ハタと考えました。どうもスイッチングハブのノイズというものには二つの要素があるようです。しかも、その二つが矛盾し合っていてなかなか折り合わず、時にはトレードオフのようになってしまう。

以下はあくまでも推測ですが――

スイッチングハブというものは電磁波ノイズを出しまくっている。ところがこのノイズを吸収しようと電磁波吸収材でカバーすると信号そのものを減衰させ反射干渉などで不安定にしてしまう。電磁波は閉じ込めずに出しまくりにさせた方がデバイスの動作と信号伝送は安定する。…これが第一のノイズ要因。ところが、一方で、出しまくりになった放射電磁波は、近傍のケーブルやDAC、アナログアンプに音質的に影響してしまう。…これが第二のノイズです。

その後、いろいろと試行錯誤しました。ここには書き切れないぐらいいろいろやって比較してみました。細かいことは省略しますが、要するに、電磁波吸収はハブ筐体の底部に置く、インシュレーターでかさ上げし多少距離をとって設置するとよいということです。上部に覆い被せてはNGで、下に敷くのがよいということが肝心です。

IMG_5562_1.JPG

電磁波出しまくりがよいということならと、最後にはケースのフタも取ってしまいました。青天井の基板むき出しです。フタなしが安定性ということではベストで、DSD256では音がよくなりますが、それだけでは全体的には音質がかなり後退します。やはり、電磁波吸収対策をするほうが音質がよくなります。

不安定になると音質も悪くなるようです。音が粗雑になり、伸びやかさに不足します。これはほとんどDSD256だけで感じることで、CDリッピングでは全く音は変わりません。一方で、電磁波放射ノイズのほうは、すべてのフォーマットで共通に音は悪くなります。高域がひりひりして時に刺すようで、高音が目立ちハイ上がりになったように聞こえます。

まとめると、

1.スイッチングハブは、電磁波放射が強く、音質と安定性に相反する影響がある
2.筐体はフタなし(ネイキッド)がよく、ただし、仮想アースによるFGをとる
3.電磁波吸収シートを敷き、その上に非金属製のインシュでかさ上げして設置する
4.コネクタ接点の振動対策が好結果
  ①プラグ(RJ45)の銅箔テープによる嵌合強化
  ②ジャックのケースにfo.Qを貼り付けて振動吸収


前回のまとめからの最も大きな修正点は、『筐体はフタなし(ネイキッド)がよい』という点です。前回は『金属製がよい』と書きましたが、金属製は放熱性ということでは優位ですが、動作安定性ということでは何もよいことはありません。ここが一番大きな修正点です。一方で、フタをとると電磁波放射がそれだけ強まりますので、音質面では悪影響が出てきます。スイッチングハブの設置場所、他のオーディオ機器との距離などの個別環境で違いはあると思いますが、何らかの対策は必要です。
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