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音はデジタルでも変わる [オーディオ]

CDが導入された頃、デジタルは音が変わらないというのがウリでした。もう40年近く昔の話しです。

でも今では、CDトランスポートやDACによって音が違うというのは常識です。ケーブル1本でも音が変わる。デジタルで音は変わらないという人はもはやいらっしゃらないと思います。

ところがいざデジタルオーディオの解説となると、デジタル信号で音が変わることはないということの1点張りとなってしまいます。CDトランスポートの出力を計測しても、盤面によほどの汚れやキズがない限りエラーは観察されません。いわゆるビットパーフェクトというわけです。それでは、なぜ、デジタルでも音は変わるのか?ということになると何もそれらしい説明がされていないというのが現実です。

CDプレーヤーであれば、メカ部の振動によりピックアップのサーボ回路に負荷がかかったり、エラー補正に負荷がかかり、それらが電源などを通じてアナログ回路に影響を与えるということは容易に理解できます。振動対策や電源分離などの対策はとても重要です。では、ファイル再生はどうかということになると一向に要領を得ません。ジッターやクロック精度のことが言われましたが、USBの非同期伝送で同じ高精度クロック内蔵のDACで再生しても、上流のPCやNAS、音楽出力ソフトによって音は違います。

違うのですが、その「なぜ?」には、なかなか答えてくれないのです。

PCオーディオ、ネットワークオーディオというのは、ことほどさように一筋縄ではいきません。


MFPCは、PC3台よりも4台、4台よりも5台の方が音が良い。では、それはなぜかと問われると答えに窮してしまいます。

先日、友人のMさんが拙宅に訪ねてきてくれて、いろいろ聴いていただきました。そろそろファイルオーディオの導入を考えておられるようです。それで、MFPCの構成を説明していて、はたと困ってしまうのが「バッファーPC」というものです。いったい何をしているのかがちっともわかりません。

その二日後に、MFさんと相互訪問オフ会をしました。MFさんの最新試作の7台PCを聴かせていただきました。テトラ、ペンタ、ヘクサも超えてセプタの世界。それは単純にバッファーを1台→2台→3台と増やしていった違いなのです。しかし、お聴かせいただいて、バッファーでこれだけ音が違うのかと感心してしまいました。ひと言で言ってしまえば、情報量の差ということです。

MFPCというのは、基本的には徹底的にタスクカットしたOSで、高効率、低負荷・低ノイズで音楽信号をDACに送り込むというもの。そのタスクを、ネットワーク技術を活用して分散処理をして、さらに効率と精度、ノイズのアイソレーションをするということになります。バッファーというのは、その伝送のトラック数を増やして情報の伝送容量と速度、精度を上げるということだそうです。道路の車線数を増やして、実質的な道路幅を広げ、それを単独の伝送ラインが専有して走り抜けるというわけです。

わかったようなそうでもないような…(笑)。それでも、バッファーPCがいかに音質に影響するかということには鮮烈な印象を受けます。そのことは、電源を変えてみたり、デジタルの伝送をメタルからファイバーに変えたりといった実験も体験させていただき、一層高まりました。



で…

帰宅後、ここのところ思い悩んでいたいた我が家のシステムの不満に思い至ったのです。

不満というのは、現システム(ペンタPC)にグレードアップした当初の感激が薄れたということ。どこか、音が「塩辛い」。もう少しナチュラルな「甘味」が欲しい。

Cinema Music.jpg

MFさんに、例のサラ・オレインを聴いてもらったら、ヴァイオリン・ソロのところで一瞬音色が飛ぶというのです。確かにちょっとうるさいところがあります。MFさんの直感は、《共振》のせいだというのです。これには、ちょっと、胸に思い当たるところもあるのですが、原因がつかめていませんでした。どうやら、このことが全体的に音が「塩辛い」ことと同根のような気がしてきます。

そこで、ハタと思い出しました。不満が芽生える前に自分が何をしたか?ということです。

それは、バッファーPCの足もとでした。

IMG_7697_1.JPG

良かれと思って、ここをKRYNAのD-PROPに変更していました。この4点支持が何かと不安定だったのです。D-PROPの使いにくさは滑ること。軽いミニPCなので安定しないし、4点で少しガタがあったのです。

まず、J1 projectのコーンスパイクの3点支持にしてみました。これで不満がすっきりしました。やっぱり、ここだったのです。

いろいろと試してみました。

IMG_7696_1.JPG

…これだけやって比較してみた結果、αゲル/SNシートにポン置きというのがベストでした。何のことはありません、これは最初の仮置きでやっていたセットアップだったのです。

バッファーPCの足もとだけで変わるのです。恐らくガタとか振動伝達が原因だったと思います。でも、どういうメカニズムで影響があるのかはさっぱりわかりません。

わかったのは、たったこれだけのことでもデジタルで音が変わるということです。
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