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坂本龍一が愛したモニタースピーカー(にら邸訪問) [オーディオ]

久しぶりににらさんを訪問しました。


にらさんはちょっと思うところあって、オーディオシステムを一新。断捨離とまではいきませんが、機材をいったんは処分。そこから心機一転、シンプルなシステムを再構築。

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新システムの主役は、ムジークのスピーカー。

あの坂本龍一が愛したモニタースピーカー。にらさんの以前のシステムでは、二代続けてディナウディオでした。もともと若い頃はバンドマンだったというにらさん。坂本龍一の写真に写り込むムジークを見て閃いたのだそうです。

『…スピーカーの音がしない、ただピアノの音だけが聞こえる』

坂本は、そう言ったそうです。これを聞いて、ムジーク社社長ヨアヒム・キースラーは坂本に抱きついて喜んだのだとか。

にらさんは、《モニタースピーカー》にこだわる。ディナウディオは素晴らしいスピーカーだったが、音を作るところがある。《モニター》ではない。バンド仲間には不評だった。自分のデモテープをかけて「音がインチキだ」と酷評された。つまり、《モニター》ではない。

目の前のムジークはすでに二代目。最初はコンパクトモニターを入手。やはり低音に欲が出て、散々探し求めて現行のフロア型を海外の出品者と直接コンタクトして導入したのだとか。ウーファーが加わった3ウェイだからバランスが良い。厳密にはコンシューマー用としてモディファイされたもの。だから使いやすいし、確かに見た目もとても美しい。

プロ用と違ってパッシブなのでアンプが必要。もともとはスペクトラルのオーナーだったにらさんだから、アンプにもこだわりがある。今のアンプに至るまでも何台も比較している。フラッグシップ機だけれどもFundamentalと連携した最新のものではない。それも比較試聴のうえでの選択。でも電源にはおごるだけおごっている。手元に残っていたケーブル類も威力を発揮している。

ちなみに、ディナウディオもスペクトラルも日本代理店がクローズ。にらさんの断捨離はその直前のこと。処分はすでに済んでいて、ちょっと神がかっている。

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…でも、やはりアンプにはまだまだ迷いが残っている。

聴いていると、自分もそう感じる。ムジークにふさわしいアンプは何だろうか?そういうにらさんの自問自答に考え込んでしまう。《モニタースピーカー》の相方だから、やはり色づけのないアンプということになるだろう。デジタルアンプはそういう思いから選んだらしい。

けれども、スピーカーとアンプの組み合わせは難しい。値段と値段の単純な足し算ではないし、三原色のように決まった混合色が得られるわけではない。足し算引き算とは違う化学反応みたいなものが起こることがある。優等生でつまらないと言われたアンプが、歌姫と呼ばれたスピーカーをがぜん精確無比な出音に一変させてしまった事例も見聞きした。もちろんその逆もある。

助言めいたことを言うだけの知識も経験もない自分がちょっともどかしい。あるいは、それよりも前にムジークにふさわしい部屋のチューニングをいちからやり直すことも必要かもしれない。専用電源の見直しも頭をよぎるらしい。

さて、どうなるか。

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タグ:訪問オフ会
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