岡山・音会の続きです。



二日目は、helicats邸訪問。私にとっては本宅へお引っ越しして初めてのお披露目です。



会のメンバー随一のうるさ型のhelicatsさんは、「音楽なんて音の羅列に過ぎん!」との暴言(笑)もいとわぬピュアオーディオ派。特に低音にうるさくて、低音フェチというイメージが強かったのですが、ニュールームの初印象は「音がきちんと納まっている」というもの。低域が強調されることもなく実にフラット、正統サウンド。



実のところ引っ越したばかりは、大変な低域の暴れに悩まされたのだとか。システム自体はそのまま移設しただけで少しも変わっていないそうです。複雑なシステムのセッティングだけでも大変そうです。それを1年足らず(スイートサウンドさんによれば半年前から激変)でねじ伏せてしまったとのこと。



helicatsさんは、HNの通り、大の猫好き。スピーカー左横の大きなラッキーキャットはマスコット置物と思っていましたが、足元をよく見ると…。



それに気がつくと、スピーカーの足元などそこかしこに似たようなものが目に付きます。



極めつけは背後の棚に作り付けられた巨大な共鳴箱。すべて自作ということで、その行動力に驚嘆させられます。エンジニア気質で、自作管球アンプをはじめ電気系の細工はお手のものというのは承知していましたが、DIYは何でもござれと知って二度びっくり。



部屋の音響帯域特性の測定データを見せてもらうと見事にフラット。



当初のデータでは60Hz付近に強烈なティップがあります。まさに劇的ビフォー・アフターです。



市販の吸音グッズをやみくもに導入するのではなく、きちんと測定して理詰めで正確な狙い撃ち。ちなみに、背後の棚作り付けのレゾネーターは35Hzだそうです。倍音関係もきっちり押さえておられる。自作派ならではの、測定と試聴の二刀流というわけです。
ヘルムホルツ共鳴は、楽器の原理でもあるし、体幹に響く低音の魅力など武器にもなりますが、ルームアコースティックの暴れなどの元凶でもある。一方でこのように積極的な守りにもなる。まさにヘルムホルツを制する者は、音楽もオーディオも制するというところでしょうか。
勉強になりました。