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さらなる展開 (サテライトアース第8号の結果評価と第9号、そして… ) [オーディオ]

金属たわしアースのファイルオーディオ(純デジタル系)への導入の結果はいかなるものか?

だいぶ評価に時間がかかりました。年末でいろいろとあわただしく時間が取りにくかったということもありますが、初期エージングに時間がかかったことが大きな要因です。

導入したのは前回の日記でご紹介したとおりスイッチングハブのシャシーグラウンドです。ハブには、roon/HQplayer、roonControllerの2台のパンダPC、roonController-BufferのミニPCの3台のPCとWANにつながるルーター、下流にデータ伝送する無線親機と、合計4台の機器のネットワークが集中しています。

金属たわしは初期エージングに時間がかかります。導入直後は音が荒れるのです。アナログでの導入では落ち着くまで少なくとも3日ぐらいかかりました。しかも、なぜか最初よりも2日目ぐらいが一番ひどいのです。

ところが今回はそれが一週間ぐらいかかりました。3日目ぐらいにどうにも高域の粗さが気になって試しに定番の「パッヘルベルのカノン」をかけてみました。すると、高域が潰れるなど、あまりの音の粗さにびっくりしてしまいました。あわてて外したり、アースを消磁してみたり、いろいろやって比較してみましたが、無いほうがマシ。よほどダメ出ししようと思いましたが、気を取り直して実検を続けました。エージングに時間がかかることはわかっていましたから。我慢強く使い続けたところ、荒れた高域は解消へと向かいました。

音の粗さが解消すると、むしろ、その高域が非常によくなりました。低域の深みや空間の拡がりはほとんど変わりませんが、奥行きや前後感がスピーカー間だけでなく左右の隅にも及び空間ワープ感覚が高まります。そして、高域の解像度がものすごく上がりました。

こうなると生来の「高音フェチ」が大いに目覚めてしまいました。


Tchaikovsky Nutcracker Gergiev_1.jpg

クリスマスシーズンということもあって、久々に繰り返し聴いたのが「胡桃割り人形」。

もともとクリアで切れ味鋭くワイドレンジで鮮明度が高い優秀録音だと思っていましたが、そういう美質がさらにグレードアップされたかのような聴感で、思わず驚喜してしまいました。

まず最初の聴きどころは1トラック目の「序曲」。私が高域チェックによく使う「ローマの松」第1曲(ボルゲーゼ荘の松)と同じように低音楽器をあえて休止させているので高音フェチにはたまらない管弦楽法。しかもこちらはコントラバスだけではなくチェロもお休みさせ、しかも、ヴァイオリンとヴィオラをそれぞれ2部ずつに分けて合計6部でのアンサンブルという徹底ぶり。これで軽快、快速で、しかも、柔らかい響きが聴けるかどうか。そこにトライアングルが入ってきます。これ見よがしに鳴らすわけではないので、これが埋もれずに聴き取れるかどうかが第一の関門というわけです。

二番目は、3トラック目の「行進曲」。ここでは、シンバルの音が聴きもの。しかし、このシンバルはただものではありません。ここでは「吊りシンバル(Suspended Cymbal)」が使われています。

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クラシックファンにとっては、シンバルというのは両手に持って胸の前でパァーンと鳴らす「合わせシンバル(Hand Cymbals)」を思い浮かべるでしょう。

でもここでは、革製のバンドなどで吊った一枚のシンバルをバチで叩く「吊りシンバル」なのです。シンバルについてはジャズファンの方が詳しく、その種類や奏法による音の違いはむしろジャズファンの方が敏感なのかもしれません。そんなシンバルの叩き方の違いがわかるのか?と思われるかもしれませんが、ここではチャイコフスキーは譜面で「ティンパニのスティックで(mit Paukenschlagel)と明確に指示しています。この吊りシンバルが聴き分けられなければ、吊りシンバルを多用するマーラーの交響曲なんか聴けていないことになります。

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この音を聴き分けるのが、ここでの関門になります。この録音ではそれが痛快なほどに鮮明に捉えて鳴らし切っていて、システムと耳の試金石になるでしょう。

三番目は、8トラック冒頭の鉄砲の音。そしてそれに続く小太鼓などの打楽器群。何しろここはネズミ軍との戦争場面なのですから。

四番目は、10トラック目の「雪の精のワルツ」。こちらは合わせシンバルが活躍しますので、先ほどの「行進曲」の吊りシンバルと聴き較べてみてください。ここではトライアングルも鉄琴(グロッケンシュピール)も活躍します。でもここでの目玉は何と言っても児童合唱の澄んだ歌声ではないでしょうか。いずれにせよ高域のクリアネスと音色の解像度が問われます。

後半の第二幕は、組曲版でおなじみ。「華のワルツ」でのハープや「金平糖の踊り」のチェレスタ、「コーヒーの踊り」のタンバリン、「チョコレートの踊り」のカスタネットなどなど、高音フェチには宝箱のような世界です。


まとめてみると、初めてのデジタル系へのサテライトアース導入の評価は…

1.アナログと同じような効果がある
2.特に高域の分解能、鮮度が上がり、静粛性が向上し微弱微小音の解像度が上がる
3.ハイレゾ(DSD256など)で頻発した音切れが解消した
4.初期エージングに時間がかかり、その間、高域が粗く、ハイ上がりで音が乾燥気味

ということでしょう。

3.は、時間の問題ですので根気よく音の熟成を待つしかないようです。それが過ぎればやはり金属たわしアースは良い結果をもたらします。

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これに気をよくして、第9号も製作しました。こちらは、ファイルオーディオの最終段、NAAPCのパンダPCに導入しました。そのために新たにUSBアース端子を製作しました。Aタイプの端子のグラウンドピンにアース線をハンダ付けして引き出したもの。

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ケーブルは例のライカル線ですが、さすがに太くてそのままではハンダ付けは無理です。ライカル線は極細線を撚ったものをさらに7本合わせて撚るという2重撚りになっているので、そのうちの1本だけを取り出してハンダ付けしました。

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最後の組み立てには、クランプを導入。これで、たわしを詰め込む作業が楽になりました。ネジ止めも楽々とできるようになりました。道具は大事です。

この結果評価は、年を越しそうです。

また、新たな構想による第10号も予定しています。こちらは、再びアナログに戻って、プリアンプに導入します。ここは、大地アースの一点アースポイントになっていますので、新しい発想を加えてみることにしました。こちらは製作そのものも年を越してしまいそうです。

まだまだ金属たわしアースの製作・導入評価は止まりません。新年に向けてワクワクしています。

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