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LPクリーニング最終章 [オーディオ]

LPは磨けば磨くほど、フレッシュな音がよみがえる。


私のLPクリーニングプロジェクトもいよいよ最終章ということになりそうです。その最終秘密兵器とは…?


私のクリーニング方法はとても原始的。以前にも日記でご紹介しましたが、ただひたすらに極細デンターシステマ歯ブラシで洗い磨くというもの。その後、いろいろ工夫を重ねてきました。ちょっとまとめてみますと…



洗浄液:     超アルカリ電解水(超電水クリーンシュシュ)

仕上げ:     レイカバランスウォッシャーB液

磨きブラシ:   PRO TEC(プロテク) ウォッシングブラシ

             (デンターシステマ歯ブラシでも可)

拭き取り(洗浄) クレシア・キムワイプ

    (仕上げ)レイカ・ビスコ33


ターンテーブル  TV用ターンテーブル+DJ用スリップマット


(手順)

1.洗浄

  ターンテーブル上にLPレコードを載せる

  超アルカリ電解水をスプレーでたっぷりかける

  手前に回しながらブラシで細かく磨く(リードインの端部は特に念入りに)


2.洗浄液拭き取り

  キムワイプで1.の洗浄液を拭き取る


3.仕上げ

  バランスウォッシャーB液をスプレー

  (化粧品用の小型スプレーボトルに入れ換えて使用)

  ビスコ33で液を拭う


4.乾燥、仕上げ拭き

  新聞紙上などで放置し自然乾燥させる

  ビスコ33でから拭き仕上げする


5.針通し

  1~2回、無音再生させる(針先にこびりつくゴミで仕上がりを判断)


 
以上の工程を必要に応じて何度かくり返すというものです。もちろん1回だけで満足に仕上がるものも少なくありません。以前、ご紹介したものから工夫した点は、バランスウォッシャーA液の工程を省略したこと、歯ブラシではなく男性用のシャンプーブラシに換えたことのふたつ。
 
IMG_1082_1.JPG 
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シャンプーブラシは、必ずLIONの極細の歯ブラシ毛(システマ)を使用したPRO TECを使うこと。歯ブラシより圧倒的にヘッドが大きいので効率的です。一方で歯ブラシのほうも植毛密度が高いので端部のリードインを磨くにはいぜん重宝です。
 
IMG_2600trmd_1.jpg 
 
バランスウォッシャーは、小型のスプレーボトルに入れ換えて使用します。スプレーの方が使用量を倹約できるからです。この辺りは、コストダウン手法の常道です。



以上で、ほぼ完成形という風に考えていました。専用の高価な超音波クリーニング機に比較していかにも手作りで手間はかかるかもしれませんが、ブラシングの効果は大きくて盤面を丁寧に細かくブラシングしているとヴィニル盤への愛おしさがいや増しに増します(笑)。


ところが、ひとつだけ心残りだったのが、2.の洗浄液拭き取り工程。専用機にあってこちらにないのはバキューム吸引です。


せっかく洗浄力の高い超電解水を使ってシステマ極細毛で丹念に磨き上げゴミを浮かせても、その洗浄後の液をゴシゴシとこすってしまうのでかえってゴミを溝に戻して押し込んでしまうようなものです。やはりバキューム吸引を何とか導入したいのですが、自作はハードルが高すぎます。

ところが!!


娘につき合ってホームセンターに出かけたときに、ついにヒラメキました。


それはケルヒャーの窓用バキュームクリーナー(WV 50 plus)。
 
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有名なケルヒャー(KARCHER)ですが、高圧洗浄機だけではないのですね。娘のお目当てはスチームクリーナーでしたが、私が注目したのはこっち。充電式で軽量シンプルな一体型の窓ふきバキュームクリーナー。このワイパー吸い口部を幅170cmの小型タイプ(別売)のものに換えればおあつらえ向きのレコードクリーニング用のバキューム吸引機となります。

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ターンテーブルに載せたまま、このケルヒャーを自重だけで軽く吸い口を盤面に当てて吸い取りさせながらテーブルを反対向きに回していけば完璧に洗浄後の液を吸い取ってくれます。一回転でも十分ですが、念のためもう一回転させるようにしています。これで効果倍増。しかもいままでのキムワイプでの拭き取り工程に比較するとはるかに短時間で済みます。


これ(本体+小型ワイパー)で8千円ぐらい。


IMG_2586_1.JPG

利点は、やはり第一に作業性です。キムワイプで拭き取るよりも効率的で楽です。その分、超電解水をたっぷりかけて洗浄できます。超電解水は安価なのでむしろ量的にはぜいたくに使うほうが良いのです。


効果絶大!


針通しの際に、針先には盛大にゴミが付着するのでびっくりします。ゴミが浮き上がるからでしょう。針通しの工程はどうしても省略できないようです。本当は、一発できれいになることを期待したのですが。おかげさまで針先のゴミによる歪みには敏感になりました。本来は、盤面のコンディションというよりこちらの方が影響が大きいのです。何しろあの質量の小さなダイヤモンドチップにどっさりゴミがこびりついたり繊維が絡みつくのですから。


最近、ヴィニルディスク再生のスクラッチノイズにはどんどん厳しくなってきました。それにも耐えうる仕上がりです。古いアナログ盤からこれほどの高い鮮度で生々しい音が出てくるのかと感動します。

IMG_2605trmd_1.jpg 


フィッシャー=ディースカウのシューベルト。


その若々しく、柔らかい声が、時として不条理な社会に対する怒りに変貌し、激白するようなドラマチックな声質で部屋いっぱいに朗々と鳴り響く。その一方で、「別れ」は希望と優しい愛惜が包み込み、最後の「鳩の使い(Die Taubenpost)」には青春の愛に満ちあふれている。その青春の幸福感に感動を覚えます。シューベルトは、この曲の完成を最後に重篤な病に伏せその年の11月に亡くなっています。31歳でした。


LPクリーニング最終章



LPは磨けば磨くほど、フレッシュな音がよみがえる。


私のLPクリーニングプロジェクトもいよいよ最終章ということになりそうです。その最終秘密兵器とは…?


私のクリーニング方法はとても原始的。以前にも日記でご紹介しましたが、ただひたすらに極細デンターシステマ歯ブラシで洗い磨くというもの。その後、いろいろ工夫を重ねてきました。ちょっとまとめてみますと…



洗浄液:     超アルカリ電解水(超電水クリーンシュシュ)

仕上げ:     レイカバランスウォッシャーB液

磨きブラシ:   PRO TEC(プロテク) ウォッシングブラシ

             (デンターシステマ歯ブラシでも可)

拭き取り(洗浄) クレシア・キムワイプ

    (仕上げ)レイカ・ビスコ33


ターンテーブル  TV用ターンテーブル+DJ用スリップマット


(手順)

1.洗浄

  ターンテーブル上にLPレコードを載せる

  超アルカリ電解水をスプレーでたっぷりかける

  手前に回しながらブラシで細かく磨く(リードインの端部は特に念入りに)


2.洗浄液拭き取り

  キムワイプで1.の洗浄液を拭き取る


3.仕上げ

  バランスウォッシャーB液をスプレー

  (化粧品用の小型スプレーボトルに入れ換えて使用)

  ビスコ33で液を拭う


4.乾燥、仕上げ拭き

  新聞紙上などで放置し自然乾燥させる

  ビスコ33でから拭き仕上げする


5.針通し

  1~2回、無音再生させる(針先にこびりつくゴミで仕上がりを判断)



以上の工程を必要に応じて何度かくり返すというものです。もちろん1回だけで満足に仕上がるものも少なくありません。以前、ご紹介したものから工夫した点は、バランスウォッシャーA液の工程を省略したこと、歯ブラシではなく男性用のシャンプーブラシに換えたことのふたつ。シャンプーブラシは、必ずLIONの極細の歯ブラシ毛(システマ)を使用したPRO TECを使うこと。歯ブラシより圧倒的にヘッドが大きいので効率的です。一方で歯ブラシのほうも植毛密度が高いので端部のリードインを磨くにはいぜん重宝です。バランスウォッシャーは、小型のスプレーボトルに入れ換えて使用します。スプレーの方が使用量を倹約できるからです。この辺りは、コストダウン手法の常道です。



以上で、ほぼ完成形という風に考えていました。専用の高価な超音波クリーニング機に比較していかにも手作りで手間はかかるかもしれませんが、ブラシングの効果は大きくて盤面を丁寧に細かくブラシングしているとヴィニル盤への愛おしさがいや増しに増します(笑)。


ところが、ひとつだけ心残りだったのが、2.の洗浄液拭き取り工程。専用機にあってこちらにないのはバキューム吸引です。


せっかく洗浄力の高い超電解水を使ってシステマ極細毛で丹念に磨き上げゴミを浮かせても、その洗浄後の液をゴシゴシとこすってしまうのでかえってゴミを溝に戻して押し込んでしまうようなものです。やはりバキューム吸引を何とか導入したいのですが、自作はハードルが高すぎます。以前、デーンちゃんがチャレンジされていましたが、そのレポートを眺めても腕を組んでため息しか出ません。



ところが!!


娘につき合ってホームセンターに出かけたときに、ついにヒラメキました。


それはケルヒャーの窓用バキュームクリーナー(WV 50 plus)。


有名なケルヒャー(KARCHER)ですが、高圧洗浄機だけではないのですね。娘のお目当てはスチームクリーナーでしたが、私が注目したのはこっち。充電式で軽量シンプルな一体型の窓ふきバキュームクリーナー。このワイパー吸い口部を幅170cmの小型タイプ(別売)のものに換えればおあつらえ向きのレコードクリーニング用のバキューム吸引機となります。


ターンテーブルに載せたまま、このケルヒャーを自重だけで軽く吸い口を盤面に当てて吸い取りさせながらテーブルを反対向きに回していけば完璧に洗浄後の液を吸い取ってくれます。一回転でも十分ですが、念のためもう一回転させるようにしています。これで効果倍増。しかもいままでのキムワイプでの拭き取り工程に比較するとはるかに短時間で済みます。


これ(本体+小型ワイパー)で8千円ぐらい。


利点は、やはり第一に作業性です。キムワイプで拭き取るよりも効率的で楽です。その分、超電解水をたっぷりかけて洗浄できます。超電解水は安価なのでむしろ量的にはぜいたくに使うほうが良いのです。


効果絶大!


針通しの際に、針先には盛大にゴミが付着するのでびっくりします。ゴミが浮き上がるからでしょう。針通しの工程はどうしても省略できないようです。本当は、一発できれいになることを期待したのですが。おかげさまで針先のゴミによる歪みには敏感になりました。本来は、盤面のコンディションというよりこちらの方が影響が大きいのです。何しろあの質量の小さなダイヤモンドチップにどっさりゴミがこびりついたり繊維が絡みつくのですから。


最近、ヴィニルディスク再生のスクラッチノイズにはどんどん厳しくなってきました。それにも耐えうる仕上がりです。古いアナログ盤からこれほどの高い鮮度で生々しい音が出てくるのかと感動します。


フィッシャー=ディースカウのシューベルト。


その若々しく、柔らかい声が、時として不条理な社会に対する怒りに変貌し、激白するようなドラマチックな声質で部屋いっぱいに朗々と鳴り響く。その一方で、「別れ」は希望と優しい愛惜が包み込み、最後の「鳩の使い(Die Taubenpost)」には青春の愛に満ちあふれている。その青春の幸福感に感動を覚えます。シューベルトは、この曲の完成を最後に重篤な病に伏せその年の11月に亡くなっています。31歳でした。



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