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Diretta Target導入しました [オーディオ]

私も、ついに、Direttaを導入することになりました。

コロナ禍で試聴する機会がなかったのです。幸い国内では種々の制限が緩和され、GoToキャンペーンなどもあって、我が家のお茶の間オーディオにもお招きする時間が少しずつ取れるようになってきました。そこで、さっそくMFさんにお世話になることにしたのです。

Direttaのデモを兼ねたオフ会はとても興味深いものでした。

特に、いくつかの仕様での聴き較べには、単なる音質の違いだけでなく、いろいろと面白い現象も体験させてもらって新たな発見もありました。ちょっとした設定・構成の違いでこれだけ、再生音の様相に影響するのかということを目の当たりにしたという思いです。

そもそも、従来のroon+HQの構成での再生音質にも十分満足していて、Direttaによってさらに向上があると言われても実感がわかなかったのですが、確かに効果はあるのです。

デモを終えて、デモ機をしばらくお借りすることになりました。それで聴き込んだり、使い勝手や、システムの安定性などを検証して、ついに正式導入を決意したというわけです。

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さっそくDiretta Target PCとやらをショップのサイトから通販で購入しました。

Direttaといっても本質はNetwork protocolですから、すでに組んであるPCがあるのに、なんで追加でこんな図体(といってもMini Desktopですが…)のPCを買わなきゃならないのかと、まだ納得はしていませんが仕方ありません。

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全体ではPCの台数がひとつ増えますが、何とか今までと外観上はさほどかわらずに、スタンド棚やラックなどのなかに押し込むことができました。

Target PCとのEthernetを裁ち切るために入れてあった無線ルーター親子機はルーター機能のみとなり、そのスペースが空いたり、その分のバッテリーが流用できたりしたからです。超長大LANケーブルも退陣しました。このことも省スペースで大いに貢献しました。

スペースの問題は、音質とともにお茶の間オーディオの最大の関心事ですから、収納ができたことは大いに喜ばしいことです。

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音切れなどの不安定性がまったく無くなりました。roon+HQでは、サイズの大きなファイルでは音切れに悩まされ、DSD256の再生は諦めていましたが、Direttaでは全く再生に問題ありません。ハブも逆に10/100Mbpsのものにしました。5Vの超省電力です。

操作性という点でも、以前はネットワーク上の認識のため起動のシーケンスが厳格で、時には始めからやり直しということもしばしばで、とても煩わしかったのですが、今回のバージョンではそういうことはなくなりました。うっかりDACの入力をCDから切り替え忘れて、始めから起動のやり直しということも無くなりました。


さて、肝心の音のほうですが…

まず特筆すべきは、奥行き、遠近感の音場再生が特段に進化したことです。

単に奥行きを感じるとか、スピーカー後方にステージが展開するとかということにとどまりません。遠近の距離の違いが鮮やかに描出されるのです。デモでの比較でもこのことに一番驚きました。楽器の配置の奥行きの距離階層がとても具体的で明瞭です。ブースで分けてパンポット的に左右配置を作りこんだた音源はともかく、ワンポイント的にステージを同時収録したものでは響きが回り込んで音像定位があいまいになりますが、奥行き階層表現ができるので音楽の声部はとても捉えやすい。ハーモニーの融け込みも多声的な絡みもとても自然で心地よい。

これらのことは前述のように仕様のわずかな違いで変化することを実際に体験させてもらったのです。その正確な立体描写力はまさにDiretta効果なのだと思います。

一方、ここからは、サテライトアースの進化のこともあって、やや判然とはしないのですが…

というのも、Direttaの貸し出し試聴、正式導入と前後して、マグネシウム・ナゲットの本格導入も進めていたからです。スピーカーのマイナス端子側の金属たわしアース4台にすべて入れました。これが同時進行でしたので効果の切り分けができにくいのです。

でも…

まるでデジタルがアナログのように鳴ります。一方でアナログがデジタルのように鳴る。

分厚い重い音で、低域が沈み込む…というより、地底から湧き上がるように鳴る。こんな音がT4のような小型スピーカーから出るのです。それでいて音程やリズムがかえって明瞭なのはやはりデジタル音源だからでしょうか。その一方で、アナログからは、音色の輪郭や重畳が鮮明で、とても鮮度の高い音が出てきます。低音も量感ばかりでなくゴリゴリっとした触感やふわっとした軽快な弾力が出てくる。しかも昔のアナログ音源に、こんな立体情報も入っていたんだと信じられないほどの奥行きや左右の拡がりです。

音質向上が進むと、音源のアラも見えてくるということがあります。

ところが今回は、どんな音源であっても良い音だと感じてしまいます。

手元には、LPや4トラテープ再生からADCを通してデジタル化した、いわゆる「板起こし」のハイレゾ音源や、デジタルチューナーのデジタル出力を録音したエアチェック音源があります。編集などで、ふだん使いのデスクトップPCとヘッドフォンDACアンプでモニターすると、中には捨ててしまおうかと思うほどの粗さや、スプリアスやヒス、転写などノイズまみれの再生音のものがあります。それが、MFPC/Diretta版に移し替えてメインシステムで再生すると、驚くほどのSNと鮮度で再生されます。このからくりはちょっと理解を超えています。

いわゆる名盤的な録音にも、様々なキャラクターがあって、いきなり聴くと最初は違和感を覚えるものも少なくないのですが、しばらく聴いているとそのそれぞれの世界に引き込まれてしまっている自分に気づいてはっとしてしまいます。人間にはもともと耳の対応力、脳内補正力のようなものがあるわけですが、MFPC/Direttaのそういう力を引き出す促進力のようなものが半端ありません。

ファイル再生がいよいよ楽しくなってきました。
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