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LCM回路にSEコン [オーディオ]

SEコンデンサが生産終了となってしまいました。

SEコンは、音が良いことでは最高峰との定評がありますが、とにかく高価です。

LCMキャパシタ回路にマイカコンデンサを使うとすごい音になると、出川式電源の出川氏に何度もそそのかされていましたが、ついにやってしまいました。

電源回路で、そのコストに見合うほどに音質が違うのだろうかと半信半疑だったのです。何しろ高価なSEコンです。図体もでかい。

実は、チャンネルデバイダ用に買い置きしてありました。将来的には3wayも考えていたからです。いざ生産終了と聞いて、むしろ、背中を押されました。いつまでも引き出しにしまい込んでいても仕方がない。高価といっても使ってなんぼです。

そう思って、プリアンプ用のLCMキャパシタ回路を作り直すことにしたというわけです。

IMG_0874_1.JPG

いままで使っていたのは、基板のままのバラ組みです。試作のつもりで組んで、いつかはちゃんとケースに入れようとは思っていたのですが、音が良いのでそのまま使用していました。

image06trm_1.jpg

キャパシタとしては、3つのコンデンサを並列使用しています。最大容量のものは電解コンデンサしか選択の余地はありませんのでそのまま。ただし、ブランドを変更しました。中間容量は、一般的な電解コンデンサから導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ(いわゆるOSコン)に変更。最小容量のものをフィルムコンデンサからSEコンにしてみたというわけです。


4700μF(35V)
(旧)アルミ小形電解コンデンサ KMGシリーズ(日本ケミコン)
(新)     〃       (ELNA)

10μF(25V)
(旧)アルミ小形電解コンデンサ KMGシリーズ(日本ケミコン)
(新)導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ(OS-CON パナソニック))

0.1μF
(旧)積層フィルムコンデンサ(ニッセイ電機/APS)
(新)SEコンデンサ(双信電機)

ケース
小型アルミケース(KC型 タカチ電機工業)

IMG_0659_1.JPG

基板に配置すると、容量の一番小さい0.1μFのSEコンが一番大きい。LCMモジュールと同じかむしろ大きいくらい。しかも、そのコストと言えば、他のパーツは、LCM(特注品)も含めてホコリのように吹き飛んでしまうくらい(ちょっと大げさかな)。

完成です。

IMG_0663_1.JPG

さて、その音は…

あくまでも、SEコンの墓標ぐらいのつもりで組んでみましたが…

その音にびっくり仰天。たかが電源コンデンサの違いと、あまり期待していなかったので驚きました。

バッテリー電源ですから、もともとリップルは皆無。リップルフィルタではありません。むしろ、電源供給のバッファーといったらよいのでしょうか。回路から逆起回生される瞬間的揺らぎがいかに大きいか。LCMキャパシタ回路によって逆流する攪乱を吸収し、理想電源として高域倍音領域でも瞬時に電源を供給しているというわけです。LCM回路だからこそ、コンデンサの優秀さはそのまま音質に結びつくというべきでしょうか。

それは、ストリングスやコーラスのクライマックスのハーモニーにはっきりと感じ取れます。オーケストラのマッシブな吹き上がりには興奮してしまいます。アナログ音源では充満するようなエネルギー感、デジタル系では爆発的なトゥッティの中にあらゆるパーツの音が聞きとれる解像度が素晴らしい。コントラベースのような低域の締まりや明瞭さはいままで以上で、さらに弾むような弾力がよりスイングします。小音量でも鮮度が高く保たれ音像が生々しいというのも、かなり嬉しい。

大成功でした。

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