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オーディオの楽園 (GIPラボ訪問記《前編》 仙台オーディオ探訪 その5) [オーディオ]

仙台オーディオ探訪ツアーの続きです。
 
M1おんちゃんさんの別荘でのオフ会の翌日、そのご案内で蔵王をひとめぐり。
 
子供の頃は、よく蔵王にスキーに連れて行ってもらったので懐かしい。遠刈田から蔵王エコーラインを上って、蔵王刈田岳山頂に行きました。
 
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駐車場から10分ほどのお手軽登山ですが火口湖である御釜を眼下に望む眺望が素晴らしい。小学生の頃に父に連れられて登った思い出深い場所で、車なんかなかった時代ですから疲れ果てた表情で写っているセピア色の写真がいまも思い出のアルバム帳にあります。
 
そこから山形県側に下っていくと、そこはすぐに上山市。GIPラボ(G.I.P.Laboratory)は、その町の中心にあります。M1さんは以前に訪問されたことがあってすでに顔なじみだそうです。そういうご紹介もあって、鈴木伸一社長の大歓待を受けました。
 
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昼食は、山形名物の冷やしラーメン。冷やし中華ではなくて「ラーメン」。スープも何もかも冷たい独特の味わいで初めてでしたがおいしかった。
 
鈴木社長はとても気さくな方。気難しい職人気質の人を想像していたら全然違っていました。高校時代に一念発起しピアノをにわか勉強して東京芸大楽理科に合格。音楽評論家の吉田秀和氏の書生になったり、音楽評論の代筆仕事で生活費を稼ぎ、時には銀座のピアノバーでピアノ伴奏をしたりと何でもやったそうです。その後、中国の大連に派遣されて、音楽院の創設に尽力されたとか。まさに波瀾万丈の人生でいらっしゃる。
 
エンジニアというより、そもそもは、音楽家。それと同時に若い頃から熱烈なオーディオ好きだったそうです。それが、故郷に戻られてGIPラボの事業を始められた一番の理由というわけです。
 
GIPは、ウェスタン(Western Electric)の励磁式スピーカーのレプリカということで知られています。確かにHPには、ウェスタンの歴史が熱く語られていますが、よく読むと結末には真に『オーディオの原点であり頂点』とあります。現代オーディオの頂点としてのユニット作りやシステムを追求していて、たまたまその究極として行き着いたのがウェスタンの励磁式スピーカーなのだそうです。「いわゆるウェスタンのファンの方に聴いてもらうと、かえって、「え?違う…という顔をされます」「時にはこれはウェスタンじゃないとまで言われてしまう」と笑っておられました。
 
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実際に、オリジナルのユニットとGIPのレプリカと両方を見せてもらいました。オリジナルは経時劣化でボロボロだし、修理の手が入っています。こうしたヴィンテージものはオリジナルとは別物の音がするとか。レプリカといっても最新の工作技術で精密そのもの。オリジナルの時代には職人の手溶接でしか作れなかったものも一体削り出しで製作されています。まさにホンモノ以上のコピー。
 
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磁性体は、純鉄とコバルトの1:1の合金パーメンジュールが使用されています。ユニットのひとつを持ち上げてごらんというので取っ手を両手で持ち上げようとしましたが上がらない。50kg弱もあるそうです。レプリカというものには、コバルトを30~40%しか入れていないまがい物の合金を使っているものあるそうです。GIPはそういう妥協を許さない。
 
試聴室は、鈴木社長の家業である眼鏡店に隣接するビル一棟を買い取ったもの。現在、大規模な改修中でしたが、そのフロアをいっぱいに使っていてそこに数台の巨大なスピーカーシステムが四方の壁に設置されています。
 
持参したCDを聴かせていただきました。
 
 
最初は、GIPスピーカーシステムの最高峰とも言えるGIP-7396。
 
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これは凄まじいほど豪放なサウンドでいきなり度肝を抜かれました。
 
 
長くなりそうなのでこの続きは続編へ。
 
(続く)


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