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クリーニング・プロジェクト [オーディオ]

いま、アナログレコードがマイブームになっています。
そこで一大プロジェクトを展開中。レコードのクリーニング(洗浄)です。
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もちろんレコードプレーヤーのアームを更新して好結果を得たことが直接のきっかけですが、ここのところアナログ再生の達人にお会いしてすっかりディスクのケアの大事さを痛感したことが大きな動機になっています。
2年ほど前に、レコードのクリーニングで古いディスクが活き返り、長年知り得なかった古い録音の素晴らしさに気がついたのですが、その時はそれで終わってしまいました。なかなか決定版ともいうべきクリーニング法に行き着かず、プチパチ・ノイズが取りきれなかったからです。手間も大変。
最近、「アナログ」誌や「Stereo」誌でクリーニング特集があり、とても参考になりました。結論は、やはり「秘術」や「決定版」は無いということ。そこで、自分の結論としては、(1)長期にわたって定評のあるクリーニング液を使用、(2)手間と時間を惜しまない、という2点でした。
従って、私の採った製品と方法は、アナログレコードを聴く方ならみなさんよくご存知のものです。定評のあるものとしてはもうひとつありますが、1液タイプで手間は半分ですが結果は正直言ってピンと来ませんでした。やり方が悪かったのでしょうが、個人的にはもう一方に軍配を上げました。
自分なりの工夫は、歯ブラシの採用。デンターシステマの極細タイプで、これでかなりごしごし磨く。達人のかたの「だってダイヤモンドでこすっているものですよ」のひと言が耳に強く残り、ごしごし磨きを決意。「アナログ」誌によれば「秘術」のひとつにメラミンスポンジがあるそうですが、さすがにこれはリスクがあるとのこと。そこでシステマの最終結論としました。
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これで「A液」の段階で徹底的に磨く。とにかく力を入れないこと。力が入ると柄の部分をディスク面につい当ててしまうこともありますが、毛先が寝てしまうと効果がないからです。毛先で掻き出す感じ。溝方向に沿ってということはあまりこだわらない。液をまんべんなく拡げる感じで三度、四度と徹底的に磨く。
もうひとつは、自然乾燥に任せること。併用を薦められているクリーニングクロスでスグレものではありますがけっこう消費する枚数が多くコストになります。液を拭き取るということにこだわらなければそれほどの消費枚数にはなりません。効果もこちらのほうが好結果でした。
少なくとも1回は針通しが必要。最初はかなり盛大にプチパチがしますが、2回目は激減。これでも不足であれば、専用のシステマでターンテーブル上でもう少し音溝に沿ってブラシングしてからもう1回針通し。
これで、レコード棚の左端から右端まで徹底的にクリーニングすることを決意しました。一切選ぶことをせず、LPディスクのコレクション全部をとにかくいちど聴いてみるということは前からチャレンジしようと思っていたことですが、この機会に開始しました。
たいした枚数ではないので、週に6枚程度を着実にこなせば1年で達成できる計算です。達人の方々のような規模ではありませんが、それでも残り少ない人生を考えれば手元でくり返し聴ける枚数はほんとうに限られます。いちどすべてを聴き直して整理をつけておきたい。これも達人のおひとりに触発された、自分なりの「身支度」です。
プロジェクト始動後、数日しか経っていませんが、早くも「B」の項に入ったところです。
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今朝は、リヒテルの「平均律第Ⅰ巻」(70年ザルツブルグ)を1枚だけ聴きました。こんなに残響が豊かだったかという驚きとともに、ハ短調の前奏曲とフーガに衝撃を受けました。リヒテルの演奏はほんとうに凄い。天国的なハ長調の遠目の音響から一転してのダイナミックなピアノの音響にすっかり圧倒されてしまいました。
嬰ハ長調やニ長調でほのかに聞こえる小鳥のさえずりも、久しぶりなのでちょっと懐かしい。やはりマイミクさんの日記で「暗騒音」のことを書かれていましたが、この「暗騒音」はかなり珍しいタイプなのかな、と思いました。
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