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絵画カバー専用音響パネル (サウンドスフィア特注) [オーディオ]

私のお茶の間オーディオは、ごく平凡なリビングルームをリスニングルームと兼用させています。

そのために、向かって左手にダイニングスペースがあって、空間がぽっかり空いていてアコースティックが左右非対称です。右側にはオーディオラックもあるし、隅にはTVセットまであって、どうも音の響きの重心が右に寄りがちに感じてしまう。センター音像をきっちり中央に合わせても、どこか右手から左に向かっているように感じてしまうのです。

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(before)

そのことの一つの要因が、左手の壁にかけている日本画の額縁にあることは、以前に椀方さんのご指摘でわかっています。やや下向きにかかっていたものを壁面にできるだけ平行にすることで驚くほどの改善がありました。

とはいえ、額縁の平面の存在はそのままですから、一次反射の影響は避けられません。そのことが以前からどうにも気になっていました。外してしまえばいいわけですが、そこはお茶の間オーディオ――リビングとしての生活空間はそのままにしたい。何よりもこの絵は、亡き母の手になるものですからこだわりもあるわけです。

そこでちょっとした実験をしてみました。音楽鑑賞中だけタオルなどをかけてみて額縁を覆ってみたのです。この効果はすぐに感じられました。かなり左手の響きを感じるようになり、ステージの幅が左に拡がった感覚があります。

その効果を確認したところで、コスモプロジェクトに吸音パネル「サウンドスフィア」の特注品を発注しました。以前、TVの液晶画面を覆うものを発注したことがあり、そのTVカバーは、アルテのピラミッドと併用して今も使用し続けています。ピラミッドを使ったのは吸音の平面パネルだけでは、いまひとつ自然な拡がりが不足していたからです。

今回も、平面パネルではなく新たに商品ラインに加わったピラミッド型のパネルにしてみました。最近の物価高騰もあってだいぶコストは上昇していましたが、事前の試験で効果を認めている以上は、躊躇できませんでした。

一ヶ月ほどして、ものが届きました。

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さっそく掛けてみると…

サイズや掛け具合もぴったりで問題ありません。TV用の平面パネルに較べると思ったより重く感じますが耐荷重は事前にチェックしていて、実際に掛けてみても不安もなく問題ありません。

まだ初印象というところですが、聴いてみると期待以上に効果がありました。思ったよりピラミッドの高さが低く平面に近いと感じたのですが、効果はてきめんのようでピラミッドにしてよかったと感じています。絵を掛けている左壁側に不足していたステージが拡がったのは期待通りです。さらに低域が充実したと感じられたのは望外の成果でちょっと驚きました。

低音の不足感というのは、部屋の形状サイズからくる定在波(長波長の節)のせいだと思い込んでいました。実際、後方右隅の低域量感はリスポジよりも多くて、テストCDとスマホアプリで簡単に測定もどきのことをやってみると、51Hzのテスト信号でリスポジより右手コーナーのほうがおよそ5dB高い。つまり、50近辺の音の吹きだまりが確かに存在しています。逆にリスポジでは、そこが谷になっています。それは聴感と一致しているのです。

それが今回の絵画カバーで、リスポジでの低音が聴感上けっこうかさ上げされて明瞭になったような気がするのです。どうもリスポジでの帯域バランスというのは定在波だけが原因ではないようです。則壁の一次反射がかなり影響しているようです。部屋形状にもよりますが、前後の壁はスピーカーの設置位置やリスポジとの距離で影響しますが、同じように側壁やそこに置いてある家具などによる一次反射の影響を大きく受けているのではないでしょうか。それが低音にもかなり効いている…ということを感じてちょっと驚いています。

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(after)

リビング兼用で、壁にかけた絵画にもこだわりがある――そういう方には、この掛け外しができる専用音響パネルはおすすめです。
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