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仮想アースの効果に関するいくつかの考察 (サテライトアース第4-7号) [オーディオ]

金属たわしによるサテライトアース、さらに増産中です。

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今回は、いよいよスピーカーのマイナス端子用に製作し実用化しました。何しろ、2wayのマルチドライブですので、一気に4台製作し同時に運用開始です。

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その結果は、驚くべきものでした。今までのサテライトアースもかなりの効果を実感しましたが、スピーカーではさらにそれを上回る効果を体感できました。

サテライトアースそのものは、これまでの第1~3号までとは基本的に変わりません。

変更点は、銅板を、0.5mm厚から1mm厚のものに変更しています。表面積はほぼ同じで質量は約2倍になっています。

まず、その効果ですが、これは絶大でした。

とにかく音場がさらに拡大したことに、あっと驚きました。いままで何度か経験した変化ですが、上には上があるものです。空間の透明度がさらに上がり奥行きもぐっと深まり、低域の沈み込みも増します。

スピーカーからの逆起電力の解消ということについては期待通りです。大音量のマージンが、ボリューム目盛で2~3ステップ増しました。ソフトによっては、いくらボリュームを上げても迫力(?)が増さないということもありますし、いくらボリュームを下げても音の通りがあまりによいので深夜の音楽鑑賞がはばかれるほどです。

ところが…

数日間運用していると気になるのは、音の微かな粗さです。サテライトアースにつきものの初期エージングを過ぎても、ふと気がつくと、どうも音の粗さ、あくとかえぐみというようなものを感じてしまい気になってしまいます。

原因を考えあぐねていたのですが、どうも、要因はサテライトアースにあるようで、そこでアースケーブル等をいろいろと試行錯誤してみました。その結果も、あっと驚くものがありました。

サテライトアースは、一般的な大地アースとはかなり違うところがあります。もちろんオーディオシステムにおける大地アースも絶大な効果がありますが、サテライトアースはもっとずっとオーディオ的なものだと思えるのです。従来からの「アース」というものの常識とは違うものがあります。

では、仮想アースとはいったいどんな性格や意味合いを持つのでしょうか。以下に、その効果を書き連ねてみます。

1.仮想アースは、振動である
2.仮想アースにとってケーブルは兵站(=重要)である
3.仮想アースとアース線をつなぐ端子も大事である

アースに振動ということはいままで誰も考えもしなかったと思います。アースケーブルについて、音の良いケーブルとは?と質問すると、専門家、ベテランほど『太けりゃ太いほどよい』と笑い飛ばされるのがオチでした。常識的には、導体抵抗が低い=導体断面積が大きいということが強調され、その結果、太く堅いグリーン線が推奨されていました。

どうも違うのです。

当初は、DC電源ラインで好結果を得ていたオヤイデの精密導体 “102 SSC”の1.25sqを使用しましたが、どうもピンと来ないのです。ケーブルが堅いのです。そこで、以前、スピーカーケーブルとして長年使用していたダイエイのOFC撚り線を使用するとこちらのほうが好感度が高い。標準の30芯より50芯のほうがよい。そこで、電源用の赤黒平行線とかいろいろ探索、検討しました。

その結果、行き当たったのが、《ライカル線》でした。

ライカル線とは、シリコンで被覆した銅裸線の撚り線コードで、とにかく柔軟性に優れ、耐寒・耐熱性に優れています。太くても柔軟性に優れるので取り回しもよく自動車や電子レンジなど大電力家電、あるいは、ラジコンの電源などにも多用されています。手に取ってみるとわかりますが、ふにゃふにゃです。

最大手は日星電気。小柳出電気で購入しました。ブランドは“OYAIDE”となっていますが、製造は日星のようです。そのなかで実用性の範囲で最大径の外径2.3mmのRSCB 2.5sqを選択しました。やはりアース線では、導体断面積が大きい(=低抵抗)ほうがよいというのは基本です。このケーブルは、0.12mmの極細の軟銅導線を32本束ねて、それをさらに7本撚りにしています。そのことが柔らかさにつながっているわけですが、それだけではなく、サテライトアースは高周波ノイズへの対応が命ですので、表皮効果も考えると細線導体の撚り線が断然良いのです。

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さらには、端子も、ニチフのY端子から、しっかりしたオーディオ用のスピーカー端子に換えました。これも小柳出電気で求めました。金メッキも厚手のしっかりしたもので非磁性であることも確認しています。Y字端子にしたのは、本線のスピーカーケーブルがバナナ端子だからです。逆に、サテライトアース側は、バナナ端子(門田無線で購入)にしています。

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振動対策は、基本です。そのことから、アース線はできるだけ柔らかいものがよい、端子にしっかりしたものが必要であるということも導かれます。さらに、仮想アースの場合は、高周波ノイズの排出が大事なので低抵抗に加えて高周波インピーダンスの低い極細導線の撚り線が有利だということが導かれます。

さらに、サテライトアースでも、導体質量が大きい方が有利で、電極や筐体にはそれなりにしっかりした銅やアルミなどの導体金属をおごってあげることが重要です。しっかりした筐体は、剛性が高いので金属たわしに圧力をかけて圧縮することが可能です。密度が増すこともさることながら、圧縮されることで振動にも強くなります。ここにしっかりした電極導体金属を挿入することが肝要です。たわしに裸導線を突っ込むというだけでは、あまりにふわふわしていて振動による接触雑音に対して脆弱過ぎます。

以上から、当初のセッティングに較べるとと、さらに…

◆まとわりついていたざわつきが解消
◆発音源の芯がしっかりして安定
◆ささくれだった刺激的なものがなくなり、自然な存在感が得られる
◆音色質感に透明度が増す(単なる「黒」ではなく「ピアノフィニッシュの黒」)


この1年ぐらい、ファイル再生など上流中心にシステムのグレードアップに取り組んできましたが、そのことでかえって気持ちが落ち着かず、オーディオへの強欲と邪念がつのるばかりで、音楽を愉しむということができなかったのですが、ようやく、かつてのように、雑念なく音楽に没頭できるようになりました。ファイルオーディオというのは、どうやっても不自然で不愉快なノイズがつきまとうようで、そのことで気持ちが静まらなかったのです。サテライトアースがそれを解消してくれました。

ここまで来ると、次の展開にも意欲が出てきます。

やはり、やってみたいのは、PC/ネットオーディオへの導入です。あるいは、いよいよ大地アース直結のプリアンプへの適用なのか。さて、どうしようかと期待でわくわくしています。

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