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dBpowerampのプリ・エンファシス判定は完全ではなかった [オーディオ]

プリ・エンファシスのリッピングソフト(リッパー)として、TuneBrowserを導入してみたところ、とてもスグレモノのソフトであることがわかった…というお話しの続きです。

そのことによって、dBpowerampが、エンファシスの判定において完全ではなかった…ということが確認できました。

TuneBrowserでリッピングCDをセットすると、CDを読み込んでタスクリストがポップアップされることは前述の通りです。これにより動作が確実に視認することができます。

TuneBrowser_3_marked.jpg

プリ・エンファシスCDであれば、コントロールウィンドウにも‘EMPH’と表示されますが、そのことを読み取ったことがタスクリストにも明示されます。

しかも、それがTOCのフラグだけではなくトラック毎のサブコードでも読み取ったことも示しています。つまり、TuneBrowserは、TOCだけでなくサブコードも参照しているというわけです。

TuneBrowser_4_marked.jpg

リッピングを開始すると、エンコーダーが作動することが確認できます。そして、24ビット変換してエンコードすることも表示されます。

なお、エンコーダーを起動させずにそのままリッピングする設定も可能です。その場合はflacフォーマット上にプリ・エンファシスのフラグを立ててくれます。TuneBrowserはエンコード対応の音楽プレーヤーでもあるので、そのファイルを再生する場合は、デ・エンファシスもちゃんとしてくれるということになります。

TuneBrowser_2_marked.jpg

では、TOCにフラグがないプリ・エンファシスCDではどうなるのか。こちらのCDはそういうCDの例で、タスクリストには、トラック毎にエンファシスを確認したメッセージが表示されますが、前述のCDとは違ってTOCについてはそういうメッセージが現れません。TOCにフラグが立っていないからです。

inbal mahler#4_1_1_1.jpg

実は、このディスクは、前の日記でdBpowerampでエンファシス無しと判定されてちょっと首をかしげた、インバルのマーラー4番のディスクなのです。

つまりは、dBpowerampは「TOCではエンファシスなし、サブコードではあり」のディスクではエンファシス無しと判定してしまう、TOCのみを参照しているソフトなのです。そのことは最新バージョンでも解消できていなかったのです。dBpowerampは、チェックサムDB照合サービスを利用するリッパーの代表のようなものです。その意味でも、『デジタルなのになぜ音が変わるのか?』に書いている通りでした。

(前の日記「プリ・エンファシス(dBpoweramp CD Ripper)」は、訂正しました。)

今後は、プリ・エンファシスCDだけは、TuneBrowserでリッピングすることにします。

今までdBpowerampでリッピングしたディスクもちょっと洗い直す必要が出てきました。私の場合は、少なくともDENONのCDは、もう一度、TuneBrowserでチェックする必要があります。初見のものや、過去にあまり聴いていなかったCDでこういうものがあっても、聴いただけで異変を感じとるのは難しいかもしれません。

というのもCDのプリ・エンファシス特性は、50μS/15μSで、0Hzに対して、3.5kHzで+3dB、6.9kHzで+6dBというものなので楽器の基音域を超えた、音量的にはかすかな倍音域にしか効いていません。よほど聴き慣れたディスクとか愛着のあるものでなければ気がつかないほうが多いかもしれません。しかも、そういうディスクは、かなり希だと思います。やはり、基本的には、リッパーに任せて《気にしない》ことが精神衛生上よいのだと思います。

TuneBrowser_5_1_1.jpg

TuneBrowserは、気に入りました。通常のデスクトップPCではこれを常駐させ、ちょっとしたモニタリングに使うつもりですし、タグ編集やファイル管理にはツールのひとつとしてdBpowerampと併用していこうと思いました。
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